トルコの人々は素晴らしい 2012年3月7日

庄司 和彦 (庄司和彦設計室)

昨年の秋12日間トルコを旅行してきました。

もともと私は地中海文明が好きで、トルコのエーゲ海側に点在する膨大なローマ遺跡を見たいというのが目的の一つでした。建築的にも色々発見がありましたが、この旅で一番認識を新たにしたのは実はトルコの人々の素晴らしさでした。

トルコは地理的にも北にロシア、東に中近東、南はアフリカ、西はバルカン半島に接していて、そのうえキリスト教世界とイスラム教世界の接点という大変な位置を占めていて、さらに20世紀までオスマントルコという環地中海大帝国であったという栄光をもつ文字どおり歴史・民族・文明の十字路なのです。
そのイメージは以下の2枚の写真です。

トルコブルーの空と
アタチュルク廟の衛兵
カッパドキア絨毯工房の女性職人

男性は格好よく女性は美しい。国民の95%がイスラムですが、その戒律はかなり適当に緩く運用されている。それほど勤勉ではなさそうですが、礼節があり人なつこい。食料自給率は100%、日本人のようにあくせくせず、時間はかなりゆっくり流れていて、治安は良いし、ごまかされる心配がない。

その安心で自由な空気が居心地良いのです。

ガラタ橋の名物
サバサンドイッチのお兄さんたち
ガラタ橋から釣り糸を垂れるおじさんたち

旅の中で、日本人に対するトルコの人々の親密な感情表出にはびっくりしました。
親日国らしいとは思っていましたが、どこの店の人でも流暢な日本語、ガイドやジュウタン工房のボスのセールストークは素晴らしく「きみまろ」から「野麦峠」まで駆使して話す。聞いてみると多くの大学で日本語学部があり、100年前トルコ艦船が難破した時、和歌山の串本町の人々に助けられたことを教えられているとのこと。

どこの警備員も笑顔で迎えてくれる どこでも子供たちが笑顔で話しかけてくる

普通の人々が話かけて来て「日本とトルコは歴史も環境も似ているし、日本人を尊敬している。」と言われてこちらが気恥ずかしくなってしまうことも多いのでした。ボスボラス海峡の横断地下トンネルをつくっている大成建設は尊敬の的です。これまで我が国の多くの民間企業などが努力してきたのでしょう。

たしかに現代史と国際環境から見ても両国とも周辺国家群との緊張関係のなかで自立を模索し、日本の朝鮮半島問題のようにトルコにもアルメニア問題がある。日本の国旗は「白地に太陽」トルコの国旗は「赤色の地に白い月と星」という見事な対称です。

そして子どもたちの笑顔が素晴らしい。この国の教育方針は自立心、協調性、コミュニケーション能力を育てることだそうです。その笑顔は日本人への親近感だけでなく畏敬の念まであるような感じがするのです。子たちが未来に向かって明るい顔をしているというのは本当に素晴らしいことです。

確かに地理的にはユーロ圏に近い西側は豊かですが地震の多い東側は貧しく、技術的には日本をとても頼りにしているのです。

私たちはもっとトルコのことを知るべきだし、様々なレベルでこの国と連携することは日本のこれからの一つの有力な方向ではないかと思うのです。建築の分野でもそれは言えると思います。

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