二重定着せん断補強筋「DAスカイフープ」の開発・評定取得業務(BCJ評定-RC-0103) 2001年10月16日

2001年10月
申込者:株式会社 コーテックス

本工法は今井弘(筑波大学)の特許に基づいて開発されたものである。今井先生とは茨城県の耐震判定技術資料を作成した時以来の7,8年ぶりのお会いすることとなった。日本能率協会総合研究所の依頼で私が技術資料の原案(鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造)を作成し、その原案を審査する委員会の委員長が今井先生であった。副委員長は建設省研究所の岡田恒氏だったと思う。コーテックスの牛込社長のおかげで、今井先生と再び仕事をする機会を得ることができた。開発には約2年の期間を要した。今井先生のすばらしい人柄を知ることができた。

本工法は、鉄筋コンクリート造の帯筋およびあばら筋に用いる、直角フックにより二重定着された一筆書きのせん断補強筋(以下、二重定着せん断補強筋と呼ぶ。)である。コンクリートの種類は普通コンクリートとし、設計基準強度の適用範囲は21~36N/mm2とする。

地震時にせん断補強筋の端部が柱主筋から抜け出すことによって生じる耐力の低下を防ぐには、以下のことが考えられる。

①末端部の135度フックの余長を十分長くする。
②溶接閉鎖型補強筋やスパイラルフープを用いる。

しかし、次のような問題がある。

①135度フックの余長部はバイブレーターの挿入を阻害し、コンクリートの打設性が低下する。
②溶接閉鎖型補強筋は余長部がなくコンクリートの打設性は向上するが、溶接機の設置とその維持管理が必要で、

かつ溶接部の品質管理などの管理コストがかかる。

これらを解消することを目的として、一筆書きの二重定着法によるせん断補強筋を開発した。二重定着法の補強筋は図1に示すように一筆書きに曲げて製作するもので、外周帯筋だけでなく中子帯筋を含めた形状の横補強筋であり、かつ末端部が辺で二重の90度フックにより定着されているものである。

(a)全体形状 (b)定着部の形状
図1 直角フックにより二重定着された一筆書きのせん断補強筋

二重定着せん断補強筋の加工形状については、以下の二つの条件を守らなければならない。
①二重定着せん断補強筋は、中子筋の末端部に中間余長と最終余長を持つ。
②二重定着せん断補強筋の末端部は中子筋から始まって中子筋で終了することを原則とし、その最終余長部は

四隅の主筋にかけることなく、辺の主筋にかけるものとする。

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